そのために、目標とするミッションを設定し、そのミッションを達成することに強いこだわりを持っています。それは、当社が「支援者ではなく事業主であり続ける」ためのお約束でもあります。
本質的なマーケティングの価値は創りたい世界を実現するための売れる仕組みを作ることですが、ここでは支援側と事業側の視点を切り分けるためにより抽象的に、マーケティングの価値は事業成長と定義します。
当社はマーケティングの支援会社として手法やツールありきのサービス提供は一切おこないません。なぜなら、「手法やツールは補助」であって、必ずしも根本的な事業成長につながるものではないからです。
マーケティングに課題を抱えるご相談は、補助より先に中枢である商品そのものを直すべきケースが大半です。にもかかわらず「広告出しませんか」「このツール良いですよ」という補助視点の提案が多発しています。その提案が良い悪いの話しではなく、本当の課題はそこではないのにその提案をせざるを得ない仕組みが良くないというお話しです。
「うちの手法やツールは本当に必要としているお客さんにだけ売ってます」という言い分も出てくると思いますが、創業者だけでなく現場までその思想が浸透しているかといえば、そうはなりません。なぜなら、現場にとってはうちの手法やツールを売らないことにインセンティブが働かないからです。なるべく買ってもらう、使ってみてもらってダメなら仕方ない、そうしないと会社は営業コストを売上でカバーできず、営業マンの評価基準も受注数なのでいかに受注をとるか、仕組みがそうさせてしまいます。しかしお客さんにとっては、本当は検証する必要のないコストは削減したいですし、それが投資の仮面を被ったコストなのか見極めることが難しいです。(見極められるならそもそも相談しない)
これが、マーケティングをサービスとして提供する支援側と事業側のニーズの食い違いであり、良くない仕組みです。「本来事業側の事業が伸びることによって支援側も比例して伸びるのが健全」なのに、必ずしもそうなっていません。
だからこそ、当社ではミッションを設定し、そのミッションは事業側の事業が伸びることと密接に紐づくようにしています。もしミッションを定義しなければ支援側はどこを目指せばよいか迷い、事業側のご要望を鵜呑みにするのが無難になってしまいます。
また、適切なミッションを設定するということは、特定の手法やツールに頼れない仕組みを作ることを可能にします。なぜならその時点において、その手法やツールがミッション達成に最適解でなければ提供しないほうがよいという判断を下せるからです。
こうした良いミッションを定義するには、事業側もマーケティングに対する正しい認識を持つことが欠かせません。正しい認識とは「We Who Whatが明確になって初めてHowを具体化できる」ということです。このページで解説すると長くなるので割愛しますが、要するに補助であるHow(手法やツール)の良し悪しを判断するにはそれ以前の中枢であるWe Who What(思考と体系)があってこそで、まずWe Who Whatを言語化するのがマーケティングの仕事であるということです。
その手順を追うことにより、例えば「リスティング広告だけ出そう」にとどまらず「見込み客はこういう行動を取るから結果的にリスティング広告だけ出すのが最適解だよね」という判断を下せる仕組みを作り出せます。
当社はデジタルマーケティングが強みの支援会社の立場ではありますが、中身はゴリゴリの事業家です。「支援します」という姿勢ではなく「一緒に事業伸ばしていきましょう」というスタンスで関わっています。
何が違うかというと、見る景色が違うので思考もアウトプットも全てが変わります。言葉の定義には異論のある方もいると思いますが、私たちは「支援は受動的」「伸ばすは能動的」なニュアンスが含まれていると感じています。そして、受動的であれば見る景色は顧客の顔色となり、能動的であれば見る景色はミッションが最優先になります。支援会社の能動性は人のせいではなく、会社として提供するサービスの設計、仕組みによって左右されます。
当社は能動的であり続け、事業側の本当のパートナーであり続けるために特定のHow(手法やツール)を持たないこと、適切なミッションを定義すること、出来るかぎり事業側の事業成長と支援側の事業成長が比例することを大事にできる設計にしています。
Evan inc. の特長
その言葉の本当の意味は「目的があって集計・分析したデータをもとに意思決定すること」なのですが、言葉が一人歩きして、とにかくデータを集めて分析しようという会社が多いのが実態です。
大切なのは、目的に応じたデータを集計・分析し、その分析結果になったのはなぜかを問い、仮説を立てて検証すること。なぜならデータとは、見込み客の心そのものだからです。
データを活用するにはまず、データとは何から出来上がっているものか理解しておく必要があります。そうしないと単なるグラフや数字にしか見えないからです。
データとは心の動き、人間の心理行動そのものから構築されたものです。つまりグラフや数字とは、複数の人間の心理行動の統計データともいえます。
この大前提を感覚的にでも理解しておくと、データをデータとして見るのではなく、データを見込み客の心理と捉えることができます。すると、データから仮説を立てられるようになります。
多くの会社はデータを集計・整理することまでは出来ています。しかし、データから仮説を立てて検証することまで出来ている会社となると、途端に数が減ってしまいます。前述の、データを顧客の心理として捉えることによって仮説が見えるようになることも理由の1つですが、データを整理することそれ自体が目的になっているケースもありました。
データは仮説とセットになって初めて価値が生まれます。「仮説を立証するものがデータ」で、どちらか片方が抜けると全くもって意味が無くなってしまいます。それほどデータと仮説は仲良しで、2つ揃って初めてデータドリブンであるといえます。
「CDP」「DMP」「MA」など、データドリブンを語るときにこれらの専門用語がよく出てきますが、こういったバズワードは一旦無視して大丈夫です。これらは単なるデータ整理効率化ツールであり、最も重要な、分析結果を問うて仮説を立てて検証する根本的な考え方を浸透させる手助けにはならないからです。
何よりもまず既存のデータ(もしくは過去の体験)から仮説を立てること。その仮説を立証するデータが足りず、ツールでそれらのデータを取得できるとなって初めてツールを活用するほうが健全な投資になります。
ここまでで、本質的にデータを活かすには仮説が大事になってくることが明らかになりました。その「仮説には深さという質」が存在します。ここでいう深さとは、その仮説に至った推論のことを指します。
例えば、野菜ジュースのWebサイト経由の購入率を上げるためには何をすべきか、という問いを立てたとしましょう。その問いに対する仮説は複数出てくると思いますが、その仮説の質は「データ材料、人間の行動原理の理解度、これまで本気で成果を追求してきた実戦の経験値」これら3点の足し算によって左右されます。
特に最後の「これまで本気で成果を追求してきた実戦の経験値」は、どうしても時間がかかります。また、本気で成果を追求してきたかどうかが重要で、それなりに過ごしてきた実戦と比べると得られる経験値が違います。
上記の3つは足し算なので、行動原理や実戦経験が少なくてもデータ材料である程度まかなえます。しかし、競合他社も存在するなかで自社が勝ち切るには3つ全ての練度を高める必要があります。
当社はマーケティングを専門とする支援会社として、今も日々3つの練度を高めています。
Evan inc. の特長
ビジネスにおいてサービス品質を均質化させるためにパッケージ化することは定石。しかし、マーケティングを均質化することは絶対にあってはならない事です。
以下「特定のマーケティングサービスを提供しない」理由を通じて、Evanの考え方を感じてもらえたらと思います。
提供するサービスをパッケージ化するということは品質を一定に保つとともに、なるべくそのサービスを売りたい気持ちもセットで付いてきます。なぜなら決まったパッケージを買ってもらえればサービス内容を再構築せず、過去にやったことのある作業のみ行えばよいので”楽だから”です。
気持ちの話しをすると「私は大丈夫」と思う方も出てきますが、相手が人間であるかぎり行動原理は同じで例外はありません。等しく全員そのサービスを売りたい気持ちがどこかで必ず浮かんできます。
そのため、サービスのなかでもどの部分をパッケージ化するのか、その範囲設定が大切になってきます。当社が得意分野としているデジタルマーケティングの場合、広告やコンテンツといったHow(手法)をパッケージで提供することはありません。本質的なHowを具体化するにはWe Who Whatが明確である必要があるからです。具体的なお話しは次の見出しでおこないます。
文章上繰り返しになってしまいますが、私たちはデジタルマーケティングを得意分野としています。そのためご相談を頂いた際に「広告を打ちたいです」「SEOをしたいです」「SNSがしたいと思っています」といったご要望を聞くことが多いです。しかし、私たちがそのご要望(How)そのまま従うことはありません。必ず「なぜその考えに至ったのか」というWe Who Whatを掘り下げます。
そこまでやるんですか?というお声を頂いたこともありますが、そこまでやる必要があります。こういう世界を創る(We)、そのためには誰に(Who)、どんな価値提供をすべきか(What)、それらがあって初めてどうやって伝え広めるか(How)が浮かび上がってきます。
当社のようにマーケティングが専門分野ではないお客様にとっては、前述のようなご要望になることも分かります。ただ、そのご要望だけで進めても「アクセスやフォロワーは増えたけど見込み客じゃない」「広告出してレポートをもらってるけど売上や利益と紐づいていない」といった、We Who Whatを後回しにしてきたツケがいずれ出てきます。
ここで、見出しのマーケティングの本質は思考と体系にあることを振り返りましょう。辞書をもとに言葉の定義から。思考とは、感覚やイメージを概念化することでWeにあたります。体系とは、一定の原理に基づいて組織された全体のことで、WhoとWhatがそれにあたります。
つまり何が言いたいかというと、マーケティングはWe Who Whatが本質であるということです。よくHowの話しがされがちですが、Howは思考と体系があって自然と導かれてくるものです。また、Howは時代によってガラッと変わることがあり、中長期的な事業成長には核となるWe Who Whatが不可欠ともいえます。
特定のマーケティングサービスを提供しない、最後の理由に入ります。
一般的にマーケティングとは売れる仕組みを作ることである、と考えられています。しかし、当社はこの考えに大事な言葉が足りていないと思っています。その言葉とは「法人個人問わず、創りたい世界を実現するための」であり、本当のマーケティングとは「法人個人問わず、創りたい世界を実現するための売れる仕組みを作ること」であるはずです。
当社Evanの代表である稲尾は、個人事業での創業当時、SEOやSNS、Google広告を活用したアフィリエイトを主事業として取り組んでいました。アフィリエイトとはインターネットを通して集客し、集めたお客様に提携先のサービスを売るお仕事です。成果報酬型の営業マンとお考えください。
そのアフィリエイトがまさに売れる仕組みを作ることであり、実際に作ることにも成功しました。ただそれは売れるだけで、本当に自分がなりたい姿に近づけているわけではないモヤモヤを抱えていました。この時、「売れる仕組みを作ることも大事だけど、創りたい世界を実現するための売れるしくみを作ることがもっとも大事なんだ」と身をもって実感しました。
創りたい世界とは、会社によって、人によって様々。その多種多様な世界観においてマーケティングが特定のサービスパッケージ(How)で解決できる確率は低く、思考と体系(Who What)を通じてカスタマイズされたパッケージを提供することが、創りたい世界を実現するパートナーとしての使命であると考えています。
Evan inc. の特長